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  • 2019.09.17
  • EventsProjects

【写真12枚】ISOU PROJECTの現地視察を見てきました。厚沢部町全面協力による実証実験

8月16日から約2週間の日程で行われたISOU PROJECTの実証実験。その2週目となる8月26日からは現地視察が開催されました。1泊2日のツアー形式を2日程で繰り返し、計4日間で行われた現地視察は、自治体・企業・メディア関係者の方を中心に総勢130名の方に参加いただきました。
当記事では8月27日(火)に行われた現地視察の模様をレポートいたします。

目次

札幌から約4時間。自然に囲まれる厚沢部町

札幌から函館方面へ約4時間。高速道路を南下し道道67号の先に広がるのが北海道桧山郡・厚沢部町です。

町役場の駐車場に到着すると、すぐに「ISOU」の文字が目に飛び込んできました。
この町民交流センターは町役場の隣に位置しており、実証実験の開始当初、ISOU PROJECTの本部が設けられていたそうです。

聞けば、手書きでしか作る術がなかったとのことですが、札幌からの長時間ドライブで凝り固まっていた体と心は、このゆるいロゴのおかげで脱力することができました。

実証実験の内容

今回の厚沢部町での実証実験は、ブロックチェーンで地域通貨を発行し、住民はその地域通貨でEVバスを利用できるというものです。

事前登録をした住民は、スーパー・役場・郵便局など町内の施設を利用した際に(※)、専用ICカードか専用アプリで地域通貨を獲得。この地域通貨は、地域住民の移送サービスのみに利用が制限されており、住民はEVバス乗車の際の運賃として、ICカードかアプリによって地域通貨の支払いを行います。

なお、EVバスの呼び出しはアプリ上からのリクエストに加えて、電話による自動音声システムからも可能とし、お年寄りの方にも利用いただきやすい環境を整えました。
※「施設の利用」とは商品購入や金銭決済の必要は無く、来店、来庁により付与。

また、実証実験では「エネルギーの地産地消」も掲げており、EVバスの動力には町が持つ再生可能エネルギーを活用しています(実証実験では、仮想的に証明)。

ブロックチェーンによるコインシステムの解説

町役場のホールで行われていたのは「コインシステム」の技術説明会です。
ここでは、ISOU PROJECTのコインシステムの仕組みの解説や配車のデモンストレーションなどが行われました。

弊社のブロックチェーンエンジニアによる、コインシステムの解説では、

  • ブロックチェーンの基本的な仕組み
  • ISOU PROJECTにおけるブロックチェーンの活用
  • データベースとブロックチェーンの違い

などが語られます。

ブロックチェーンには規模の拡張のしやすさがある、というメリットを紹介する際には、厚沢部町の姉妹都市・上海の名を挙げ、たとえ国をまたいだとしても、複数のノードが同じデータを共有するブロックチェーンであればサービスの展開が容易であり、データの転送速度も速い、という利点がわかりやすく説明されていました。

また、その場で配車予約のデモンストレーションも実施。
配車依頼をしてから到着予定時刻が表示される流れや、実際に地図上で車が移動していく様子など、ユーザー目線・管理者目線の双方でどのような流れになっているかを把握することができました。

見て乗って、EVバス生体験

ISOUカー


続いては会場を駐車場へ移し、ISOUカーの紹介です。
さきほどのデモンストレーションにて配車依頼をした車が駐車場に到着しており、実際に住民の方にご利用いただいているISOUカーの車内がありのままに公開されています。車内のシートやその広さ、運転席のタブレットなどを間近に見ることができました。

次世代EV「SBX」

また、ISOUカーの隣には、次世代EVモビリティ「SBX」も展示。、こちらは実際に運転いただける試乗体験も開催されました(駐車場の敷地内限定)。初めて見る未来の車に乗ると、みなさんからは自然と笑みがこぼれていました。

質疑応答が、いつしかブレストにヒートアップ

ISOUカーを取り囲んでの質疑応答の時間です。
現地視察でたくさんのインプットを吸収してきた参加者の皆さんからは、実にたくさんの質問が挙がっていました。

  • 「乗り合いはできるのか」
  • 「コインは無条件に獲得できるか」
  • 「コインが減るタイミングはいつか」
  • 「支払うコインは、距離に応じて比例するのか」
  • 「運用コストはどんなイメージか」
  • 「何名ぐらい利用があるのか、稼働率はどれくらいか?」
  • 「ドライバーは誰が担当しているのか?」
  • 「事業化の際は、ドライバーを常時待機させる予定か」

ちなみに、この日の厚沢部町の最高気温は26度。頭上には太陽が照る中、質疑応答の熱気はどんどんと上昇していきます。応答が白熱するにつれて、ときおり「こんなこともできるよね?」といったアイディアも投げ交わされるようになり、ISOU PROJECTについてその場のみなさんがブレストをしているような雰囲気に変化していったのがとても印象的でした。

技術関連説明会

そして町民文化センターに移動し、最後のプログラムとなる「技術関連説明会」です。
この説明会では厚沢部副町長からご挨拶をいただいたあと、各関連企業から以下のセッションがバトンをつなぎます。弊社代表・坪井も登壇をさせていただきました。

  1. 用途限定の地域通貨 発行・管理サービス(INDETAIL)
  2. 100%地産地消を目指すためのエネルギーマネジメントシステム(TIS株式会社)
  3. 高齢者・IT弱者にも対応したMaaSプラットフォーム(クレメンテック株式会社)
  4. ISOU PROJECTがもたらすベネフィット(TIS株式会社)

副町長による厚沢部町の現状解説

副町長からは、1泊2日での現地視察に参加されている方々への労いの言葉に始まり、町の紹介や深刻な過疎化の現状などをお話いただきました。

用途限定の仮想通貨について(INDETAIL代表・坪井)

代表・坪井のセッションでは、地域通貨の「用途限定」について、地域通貨は換金を前提にすると失敗すること、むしろ円で買えないものを定量化するために利用すること、そのためには、トリガーとリワードによる強烈なインセンティブを持たせることが必要だと述べ、当ISOU PROJECTにおいては「町内を移動したい!」という欲求に対してのEVバスがそれにあたると解説。

ブロックチェーンによるトークンエコノミーを成立させる上では、このトリガーとリワードの構築が非常に重要であると強調しました。

外部性価値は1億6千万以上(TIS株式会社・砂山氏)

そして、最後に登壇したTIS株式会社の砂山氏からは、現時点での実証実験を振り返って見えてきた課題や、当施策がもたらす住民・自治体・民間企業におけるそれぞれのベネフィットなどを整理の上、展開されました。

また、当施策の外部性価値の試算結果にも触れ、年間でなんと1億6,300万円という驚きの額が発表されました。現地視察のクライマックスにふさわしい、強烈なインパクトになったのではないでしょうか。
※直接的な経済価値以外に、環境への貢献・社会貢献としての外部性価値

小さな町での、大きな一歩

こうして、27日の現地視察は終了いたしました。
その後、8月30日まで続いた実証実験も無事に完了することができ、ISOU PROJECTの夏はひとまず幕を閉じたことになります。現在は、実証実験のデータ分析を行っており、後日、その詳細なレポートを公開予定です。

約2週間におよんだ実証実験でしたが、全面協力してくださった厚沢部町ならびに町民の皆さま、現地視察にお越しくださった皆さま、そしてISOU PROJECT推進事務局各社の皆さま、この度は本当にありがとうございました。

ともに世界をアップグレードできる、そんな日を夢見て。
Upgrade the World!