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学生起業家を発掘し地域発のスタートアップを応援!『起業家甲子園 北海道大会2017』

2017.11.21

起業家甲子園 北海道大会2017 01

本日は2017年11月16日(木)に札幌で開催されました『起業家甲子園 北海道大会2017』の模様をお伝えいたします。

『起業家甲子園』は、総務省とNICT(国立研究開発法人情報通信研究機構)が毎年度開催してる若手起業家を応援するイベントです。地域発のICTスタートアップの創出に向けて、起業を志す熱意ある学生がビジネスプランを披露し競い合います。

本大会は、その地区予選の位置づけで、最優秀全国大会出場者が選抜されます。また、ビジネスプランを応募した学生は、起業家を応援するメンターがつき、メンタリングやビジネスプランのブラッシュアップを受ける機会も提供されます。

会場は人気のライブハウス!

起業家甲子園 北海道大会2017 オープニング
北海道総合通信局局長 藤本 昌彦様より開会のご挨拶があり、今年の北海道大会は「北海道の未来のICTを担う人材を育成すべく未来の社会を切り開くNoMaps連携事業として開催する」という今回の大会要旨が説明されました。

優秀な発表には全国大会への挑戦権のほか、シリコンバレーでのブートキャンプに参加できる権利も用意しているため、今まで準備してきた成果をいかんなく発揮していただきたいと、本大会への期待を語られました。

8組のエントリーチームによるプレゼンテーションの開幕

起業家甲子園 北海道大会2017 02
学生ならではの斬新なアイデアや、実体験を元に発案した企画、チームメンバーの趣味を生かした企画など、多彩な内容でした。

発表されたビジネスプランの一部をご紹介します。

お風呂と仲良くしていますか?「おふらん」

起業家甲子園 北海道大会2017 おふらん
「みなさんお風呂と仲良くしていますか?」

そんな質問から発表が始まったのは、最近、小中学校でのプログラミングの授業で導入されるなど話題と人気が高まっている「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」を使った、お風呂に関するIoTサービスの企画です。

本サービスは、「お年寄りでも安心してお風呂に入って欲しい」という想いを具現化するサービスで、発表者のお祖母様の体が不自由となり、自分一人ではお風呂のお湯を溜めることができず、月に一度しかお風呂に入れないという状況をきっかけに発案したそうです。

ラズベリーパイとスマホを組み合わせて蛇口に取り付けることで、湯量や湯温などをスマホで管理できるものです。 

拡張機能として、遠隔から容易にお湯をためられるようにしたり、人感センサーをつけて浴室内を適温に保ちヒートショックを防いだり、入浴時間が長過ぎる場合には家族に通知がいく見守り機能なども考えているとのことでした。

地下歩行空間をもっと楽しく!「さっぽろ地下遊泳」

起業家甲子園 北海道大会2017 さっぽろ地下遊泳
地下歩行空間をエンターテイメントにしよう!という発想から作られたサービスです。

札幌には多くの観光客が訪れ、地下歩行空間は観光客にとって非常に便利な移動経路となっています。一方で「地上の天候がわからない」「地図上でどの辺りにいるのかわからなくなってしまう」といったデメリットも。そんな課題をARで解消するアプリが紹介されました。

飲食店向けセルフオーダーアプリ「AllYes」

起業家甲子園 北海道大会2017 AllYes
このアプリ「AllYes」は、レストランで注文に活用するセルフオーダーシステムです。
既存のセルフオーダーシステムは導入費用が高額のため、これまでニーズはあっても導入が難しい状況であった中小規模の店舗をターゲットとし発案しました。

POSを使用しないセルフオーダーシステムで、予約から注文、支払いまで対応します。 
支払いに関しては電子マネーなどのAPIを活用して提供し、従量課金制で1組あたり5~10円のマネタイズを考えているそうです。

実際のアプリ画面イメージも提出され、利用シーンや実用性の高さがイメージしやすいプレゼンでした。

辛さを見える化し世界の食をガイドする「ARcher」

起業家甲子園 北海道大会2017 ARcher
料理の辛さはなかなか客観的に表現するのが難しいもので、「スコヴィル値」という唐辛子の辛さを図る値はあるが辛味というのはいろいろな種類があるので、それだけでは実際の辛さを表現できないことから、食べたことのある食べ物の辛味をバスケット分析をして辛さを表現するのがこのアプリなのだそうです。

『世界中の「食」をガイドする』をコンセプトに、使えば使うほどもう一人の自分の味覚に出会うことができる!と、元気よく勢いのある発表で会場を沸かせました。

就職か、起業か ~モチベーションから導かれる将来の選択~

起業家甲子園 北海道大会2017 坪井大輔
8組のエントリーチームによるビジネスプランのプレゼンテーション終了後には、弊社代表・坪井大輔が講演をさせていただきました。

今回は学生の皆さん向けの講演ということで、坪井が起業を志した経緯から、ベンチャー企業の必要性、将来を決める判断基準などについて、経験をふまえてお話しいたしました。

「企業家」ではなく「起業家」。ベンチャーから見たベンチャー

ベンチャー企業が社会に与える影響と役割。ベンチャー企業が機能していない社会は衰退してしまうという持論を語ります。

ベンチャー企業

「ベンチャー=アイディア」という誤解

アイディアが希少なのではなく、希少なのはアイディアを思いついた後に行動を起こせる人、つまり、いまここでアイディアを発表している皆さんのような人が希少なのです!と力強く訴えました。

また、実現しようしているそのアイディアは、すでに多くの人が思いついているという前提に立たなければならないこと。

そしてその後の行動・・・事業の継続、マネタイズが難しく、それをし続けられるのか、ということを問いました。

希少なのはアイデアを実現する人

当社が1億円の出資を受けた当時のエピソード

坪井が事業計画書1枚を手に、3ヶ月くらいかけてVC(ベンチャーキャピタル)など50社程の出資者に対してプレゼンをしたときのこと。

VCは色々なところから多くのアイディアを聞いているので、アイディア自体の面白さ以上に「競合とどのように差別化をしようと考えているか」や「どのようにマネタイズするつもりか」についてよく聞かれたため、アイディアを思いついたあとは、その辺りのプランニングをどうするかという点がハードルになるのではないかと伝えました。

将来を選択する際のヒント

マズローの欲求5段階説
そして最後は、心理学やマーケティングの世界でよく語られるマズローの欲求5段階説を解説し、学生に向けて将来を選択する際のヒントを伝授。

いまの自分の欲求段階が「承認欲求」なのか「社会的欲求」なのか、そしてどのような動機によって突き動かされるのかによって、就職するか起業するかを選択するのが良いのではないか、とアドバイスを送りました。 

起業家甲子園 北海道大会2017 坪井大輔

表彰式

起業家甲子園 北海道大会2017  表彰式
今回の大会では、4つの賞が用意されました。最優秀賞は、その内容に優秀さが認められるとさらに全国大会への参加権が付与されます。起業家甲子園は各地域で同様の地方大会が行われていますが、選考の厳しさから全国大会への参加者が出ない地域もあるとのことです。

そして栄えある今年度の北海道大会「最優秀賞(さくらインターネット賞)」は、なんと、今大会参加者最年少となる15歳の高校生!

精神障害者のための就職支援サービス「Tech Job」

起業家甲子園 北海道大会2017 最優秀賞

最優秀賞を受賞した発表内容は、精神障害者のための就職支援サービス「Tech Job(テック・ジョブ)」。

アプリ開発も全てひとりで作り上げたということで、メンターからも「すごいですね!」と熱い期待の眼差しが向けられていました

世界に2,170万人いると言われる精神疾患患者。企業が募集するだけの一方通行である従来の精神障害者の就職について、精神障害者の立場からも仕事を選択できる双方向型のサービスを提供します。

本サービス企画立案のきっかけとなったのは、2018年から改正施行される障害者雇用促進法。これまで同法の対象外とされていた精神障害者に対しても、2018年4月からは合理的配慮義務が発生することから、市場性を感じたとのことです。

精神障害者の多くは得意なことに関しては集中できる特性があるので、この特性と企業側の希望をマッチングすればお互いの生産性があがると考えたそうです。

また、本アプリの革新性は精神疾患の世界的な診断基準を搭載している点であると力強く解説しました。

マネタイズに関しても考えられており、ネイティブ広告や動画リワードを活用することによって、就職したい人は1円も使わずに就職できる仕組みを作るとのことです。

未来の起業家たちと最後はジュースで乾杯!

起業家甲子園 北海道大会2017 懇親会
閉演後は、主催者よりジュースとお菓子が用意され、参加者・観覧者がテーブルを囲む懇親会が行われました。
総評を振り返るチームや、審査員へさらに詳しい話を聞きに行く積極的なチームもおり、和気あいあいとなごやかなムードでの懇親会となりました。

坪井からは起業家の一人として、「今後起業したいです!」という意義込みを持った参加者へ、自分たちの考えたアイディアを実際のサービスへと昇華できるよう、財務的な勉強の重要性など実体験を元にしたアドバイスや、色々な経験を積んで想いを実現してもらいたいと熱いエールを送らせていただきました。

将来この中から一人でも多くの起業家が誕生することを、心より願っております!