- 2016.02.01
- 技術ブログ開発電子工作
今日から始めるカンタン電子工作!Raspberry Pi で LED を光らせよう
はじめに
巷(ちまた)で話題の Raspberry Pi、私もつい先日購入してみました。
手のひらサイズの小さなPCですが、気軽にIoTプログラミングができるので、時間がある時についつい触って遊びたくなってしまいます。電子工作の勉強にもバッチリ!
今回は電子工作の Hello World 的な位置付けの「Lチカ(LEDを点滅させる)」...の一歩手前、LEDを光らせるところまで挑戦します!
用意するもの
- Raspberry Pi 本体(Raspberry Pi 2 Model B)
- ブレッドボード
- ジャンパワイヤ(オス-オス:2本、メス-メス:2本)
- 赤色LED
- 抵抗(220Ω)
電源やケーブル類の説明は割愛しています。
また Raspberry Pi について、OSインストールなどの初期設定は完了しているものとします。
ここで、今回使う部品について、いくつか補足します。
▼今回の主役!LED(発光ダイオード)
LED(発光ダイオード)には、電池と同じように極性(プラスマイナス)があり、電流の流れる方向が決まっています。
見分け方は足の長さ。足の長い方を「アノード」、足の短い方を「カソード」と呼び、アノードはプラス側、カソードはマイナス側に接続します。逆向きに接続すると電流が流れませんので、ご注意くださいね。
▼電流を調整!抵抗
中学生の頃に習った「オームの法則」覚えていますか?電圧・電流・抵抗の大きさの関係を表したもので、抵抗は電流を流れにくくする働きを持ちます。
LEDには電流の最大定格(これ以上の値をこえると壊れてしまう可能性がある!)というものが決まっており、何らかの形で電流を調整してあげる必要があります。そのために必要なのが「抵抗」です。抵抗にはいろいろな種類がありますが、今回は220Ωの抵抗を利用します。
抵抗の大きさは【赤赤茶金】なら220Ω、【橙橙茶金】なら330Ωといった具合に、色の並び方で区別する事ができます。
▼性別がある!?ジャンパワイヤ
電気回路を組み立てるのに欠かせない、ジャンパワイヤ。今回は、Raspberry Pi のピンヘッダとブレッドボードを接続するために利用します。
最初は「ジャンパワイヤのオスとメスが...」と聞いて「何の事?」と驚いたのですが、ワイヤの先端にピンが付いている方をオス、差し込み口がある方をメスと呼びます。オス-オス、オス-メス、メス-メスなどの種類が売られていますが、オス-オスとメス-メスのジャンパワイヤがあれば、2本を接続してオス-メスとして使う事もできます。
電子部品を購入するなら「秋月電子通商」のサイトが、種類が豊富でオススメです。
http://akizukidenshi.com/catalog/default.aspx
LEDを光らせよう!
配線の準備
ようやく本題に入ります。3分クッキングのようですが、配線後の状態がこちら!
ジャンパワイヤは、オス-メスの形にして利用しています。
ブレッドボード側から詳細を見ていきましょう。赤色LED、抵抗、ジャンパワイヤを2本、差しています。(画像が分かりづらくてごめんなさい!)
ここが1つ目のポイントになります。ブレッドボードの縦穴(中央の溝を挟んで、5つずつ縦に並んでいる穴)は、実は内部でつながっています。回路を組む時に意識しておいてください。
配線は以下の5ステップで完了します。
- LED のアノード、ジャンパワイヤ(今回は白)を、ブレッドボード上の同じ列に差す
- LED のカソード、抵抗の片側を、ブレッドボード上の同じ列に差す
- 抵抗の片側、ジャンパワイヤ(今回は青)を、ブレッドボード上の同じ列に差す
- 1.のジャンパワイヤを Raspberry Pi の12番ピン(GPIO18)に差す
- 2.のジャンパワイヤを Raspberry Pi の6番ピン(GND)に差す
Raspberry Pi 側の配線はこちら。
そして、2つ目のポイント!Raspberry Pi 2 Model B には、40本のピンヘッダが付いており、それぞれ電源やGPIO(デジタル信号の入出力インターフェース)などの役割を担っています。
それぞれのピンヘッダの役割については、以下のサイトが詳しいので参考にしてください。
http://www.raspberrypi-spy.co.uk/2012/06/simple-guide-to-the-rpi-gpio-header-and-pins/
Raspberry Pi に指示を出す
配線が完了したら、LED点灯まであと一歩!
今回は Raspberry Pi に SSH接続してログインします(IPアドレスはお使いの環境に合わせて変更してください)。
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MBP:~ suzy$ ssh pi@192.168.0.2 pi@192.168.0.2's password: The programs included with the Debian GNU/Linux system are free software; the exact distribution terms for each program are described in the individual files in /usr/share/doc/*/copyright. Debian GNU/Linux comes with ABSOLUTELY NO WARRANTY, to the extent permitted by applicable law. Last login: Thu Jan 28 11:17:06 2016 |
以下のコマンドを実行してGPIO18を初期化し、出力モードに切り替えます。
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pi@raspberrypi ~ $ echo "18" > /sys/class/gpio/export pi@raspberrypi ~ $ echo "out" > /sys/class/gpio/gpio18/direction |
GPIOは入力/出力のどちらにも利用できるので、モードを指定する必要があるんですね。
そして最後に、以下のコマンドを実行すると...
1 |
pi@raspberrypi ~ $ echo "1" > /sys/class/gpio/gpio18/value |
ピカーッ!LEDが光りました!
消灯する場合は、上記コマンドの "1"
を "0"
に置き換えて実行してください。
最後は以下のコマンドにて、GPIO18の無効化を忘れずに。
1 |
pi@raspberrypi ~ $ echo "18" > /sys/class/gpio/unexport |
まとめ
Raspberry Pi を使ったLED点灯、いかがでしたか?
電子工作の経験がほとんどない私でも、簡単にできてしまいました!
WEB上や書籍などで Raspberry Pi 関連の情報がたくさん出ていますので、興味を持った方は、ぜひ気軽にチャレンジしていただければと思います。
参考書籍
ラズパイマガジン2015年冬号(日経BPパソコンベストムック)
http://www.amazon.co.jp/dp/4822236048/