ブロックチェーン・AI・システム開発の株式会社INDETAIL

なぜ、ゲシュタルトの法則はデザインに活用されているのか?

2017.11.09
F-man

デザインの世界において、広く知られているゲシュタルトの法則

たとえ意識していなくても、デザイン制作においては無意識下で当然のように取り入れられています。「なぜ、このデザインにしたのか?」と問われたら、「ゲシュタルトの法則に基づいて作った」と答えればOK!と思えるほど、様々なところで利用されています。

もともとゲシュタルトの法則は心理学の分野で提唱されたもので、人間の目の錯覚や認識の思い込みを理論づけたものなのですが...

なぜ、デザイン制作において必要なのでしょうか?
本当に取り入れる必要があるのでしょうか?

今回のブログではこの「ゲシュタルトの法則」を改めて考察し、筆者なりに解釈を広げてみたいと思います。

[注釈]
「ゲシュタルトの法則」ではなく「プレグナンツの法則」として認知されていることも多いですが、共にゲシュタルト心理学から見出された視覚的な法則で、両者とも同じ内容であると私は解釈しています。

ゲシュタルトの7つの法則

まずは、ゲシュタルトの法則をおさらいしてみましょう。

1. 近接

近接しているもの同士はひとまとまりのグループとして知覚される。

2. 類似

同種のもの同士がひとまとまりのグループとして知覚される。

3. 閉合

未完全なものを完全なものと知覚して、欠落部分を埋めようとする心理

4. 連続

連続されているものは、ひとつの図形として認識されやすい。

5. 共通運命

同じ方向に向いているものや動きは、同一グループと認識されやすい。

6. 面積

重なっている2つの図形では面積の小さい方が手前に見える現象

7. 対象の法則

左右対称な図形は認識されやすく、同じグループとして認識されやすい。

考察

さて、ここからゲシュタルトの法則とデザインの関係性について考察してみます。

ゲシュタルトの法則は簡単に言うと心理的なグルーピングですね。あいまいな情報でもヒトが自分の脳で勝手にモノを分類してしまうということ。過去の経験を参照したり、自分の都合で解釈してしまう心理が働くということですね...

ここで今回の疑問! なぜ、デザインにおいて必要なのか?
実は利用しない方が情報伝達(デザイン)として正しいのでは?

たとえば「近接」。
グルーピングしたいなら名前つけてあげれば?

たとえば「閉合」。
有名なWWFのパンダのロゴですが、途中で筆を止めないで最後まで描ききれば?

確かに親切に名前をつけてあげたり、欠落部分を無くすことで、誤解を招くリスクはかなり低くなりそうです。

しかし、情報として親切にしすぎると...

  • 心地よくない
  • 印象が薄くなり、記憶に残らない
  • どこか鬱陶しい

なぜ?シンプルではないから?
確かに情報伝達の世界において、極力シンプルであるべきと思われます。
シンプルな方が良いというのは間違ってはいないと思いますが、もう少し突っ込んで考察すると...

デザインの情報伝達においては、100%の情報を発信するよりも、ある程度欠けた部分を意図的に残し、受け手の想像力を刺激した方が訴求力が高まると言えるのではないでしょうか?

ストレスにならない程度に相手の脳を動かすことで、受け身ではなく自分の体験として情報を受け取ることができ、結果として印象にも残り、心地よく感じてもらえるということです。

素敵にデザインされたポスターやロゴ。優れたUIのWebデザインなどを見ると、説明し過ぎずに人の想像力をかき立てるような作品が多く存在します。

人の想像力は千差万別ではありますが、ゲシュタルトの法則はとても汎用性が高く信頼出来るものです。デザインをはじめ、プレゼンテーション、資料作成、対人コミュニケーションなど情報伝達の技法として積極的に利用してみてはいかがでしょうか?

F-man

デザイナー。好きなことは人から薦められた漫画を読むこと。

「いいね」ボタンを押すと、最新情報をすぐに確認できます。