ブロックチェーン・AI・システム開発の株式会社INDETAIL

アイデアってなんだろう? Chapter1

2014.07.24
INDETAIL

アイデア

〝アイデア″ この言葉を辞書でひくと次のように書いてあります。
『 あるものを作る元となる新しい思い付き、 着想 』 アイデアのない所に、少なくとも新しい何かは生まれないと言えるでしょう。
でも、なぜアイデアが必要なのでしょう?なぜ人は アイデアを生みだそうとするのでしょう?

それには、二つの大きな理由が考えられます。

一つは、世の中は変化に満ちているという点です。
次から次へと新しい情報が発信され、状況が変わって行きます。
今日出てきた問題を、昨日の解決法ですべて処理することは難しい時代であると言えます。
変化のスピードは年々上がる一方で、昨年ある方法で上手くいったことが来年にはその方法では上手くいかないことを、人々は嫌というほど体験しています。
この変化に対応するためには、新たな解答、新たな解決法、新しいアイデアがどうしても必要になってきます。

もう一つは、アイデアを生み出す行為それ自体が人間にとってとても楽しいことだからということも言えるでしょう。

クリエーター

では、どうすればアイデアを生み出すことができるのでしょうか?一般的にクリエイターと呼ばれる職業があります。このクリエイターという言葉を直訳すると、〝創造者″〝創造的人間″ということになります。私達は仕事上、創造者であり創造的人間であることが当然のように要求されます。 では、この〝創造的人間″とはいったいどのような人のことなのか。その人となりについて考えてみましょう。

〝創造的人間″は「どうして?」「何故?」という疑問を常に抱いています。
世の中の出来事に対して、幅広い興味、好奇心、不思議に思う心を持っています。
こういう意識を出発点として、色々なことを知りたがり、経験したがります。
1つのジャンルにとどまらず、色々な方面の知識、経験に精通していないとおさまりません。
知識や経験がアイデアを生み出す素材になることを知っているのです。

それから、〝創造的人間″は、知識・経験=アイデアではないということも知っています。
知識や経験だけではアイデアは生み出せないことを知っている〝創造的人間″は、知っていること(知識)や経験をいつもと違う視点から眺めて思考し、想像します。
創造力を発揮するためのカギが、知識をどう扱うかにある事や、経験したことから何かを発見しようという態度にあることを良く知っているのです。

また、〝創造的人間″はこの知識と経験を操作するためにいつもと違う観点に立ちます。
この観点に立って、一つ一つ 色々なアプローチを試みます。
時には、現実離れした、ルールを無視した、非常識で、場違いと思われる所まで、知識と経験の断片を追跡します。

ここで、偉大な先人2人を紹介します。

まず1人目は、ヨハン・グーテンベルクです。
彼は、それまで何の結びつきもなかった2つの物、ブドウ絞り器(ワインプレス)と硬貨打印器 (コインパンチ)を組み合わせて新しいアイデアを生み出しました。
ワインプレスの機能は、広い面積に圧力を加える事によってブドウから果汁をしぼることです。
そして、コインパンチの機能は、金貨などの小さな面に印(文字や絵)を打ち出す事です。
彼は遊び半分に「複数のコインパンチにワインプレスの一定の圧力をかけて、紙の上にコインパンチの印がつくようにしたらどうだろう?」と考えました。 こうして生み出されたものが、印刷機と組版です。

もう1人は、ノーラン・ブッシュネル(アタリ社の創設者=スティーブ・ジョブズの師匠)です。
彼は、コンピュータとテレビという二つの既存の商品を組み合わせて新しいアイデアを生み出しました。
彼はコンピュータとテレビを眺めながら考えました「コンピュータを使って、テレビを相手に遊べないか?」と。
そして、彼はコンピュータによってテレビに意思を与え、テレビがボールを打ち返してくるピンポンゲーム「ポン」(PONG)を考え出しました。テレビゲームの歴史の始まりです。

彼らが示している共通の観点は何でしょうか?
彼らは、他の誰かと同じものを見てなにか違う事を考えることによって、新しいアイデアを生み出したという点です。
ですから、よりクリエイティブでありたいなら他の人達と同じものを見てなにか違うことを考える必要があるということです。

アイデアの誕生を邪魔するもの

しかし、残念ながら私達は「何か違う事」を考えなくても良いように日常的で、習慣的な生活方法を発達させてきました。
歩いている時、食事をしている時、歯を磨いている時、エレベーターに乗っている時、買い物をする時、車を運転する時などに、私達は別に創造力を発揮する必要がありません。
これらの習慣的思考や行動は、私達の生活を安全かつ円滑に進めて行く上で必要不可欠なことなのです。
しかし、この多くの人間に共通した習慣的な「似たり寄ったり」の思考や行動は、たいていの時は必要ですが、クリエイティブ=創造的であろうとした時に必ず邪魔をします。

しかも日本人である私達は、近代日本の教育によって、この似たり寄ったりの思考や行動をより強固なものにしています。

偏差値という統一された価値観、論理的方法によって1つの正解を求めるテストで良い点を取り、良い大学へ進学し、良い会社に入るという、固定された成功へのシナリオ。
家庭、学校ともに一丸となってこの価値観を神のように崇め、物心ついた時から良い成績を上げるために血眼になり、そこから 外れてしまえば〝落ちこぼれ″という有り難くないレッテルを張られます。
テストで間違いを犯すと、当然成績がダウンします。もちろん誰も褒めてはくれません。
まるで人として価値が低いかのように自他共に考えてしまいます。基本的に失敗は許されないのです。
なおも悪いことに、これらの価値観に基づいた教育システムはあらかじめ用意されており、それを受ける者は口をあけて待っていれば、先生が、本人が求めてもいない解決済みの知識を口の中に入れてくれるのです。

アメリカのクリエイターであるロジャー・フォン・イークはその著書「頭にガツンと一撃」の中で 「頭のこわばり」(メンタル・ロック)という10種の創造的思考の邪魔者をあげています。以下の ようなものです。

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これらはまさに私達が教育によって身につけてきた考え方だと思いませんか?

しかし、グーテンベルクがワインプレスはブドウを絞る器械だという一つの正解にこだわり、ブッシュネルが、テレビと遊ぶなどというバカげた思い付きを、本当にバカげたことだと思ってそれ以上考えなかったとすれば、今の便利な時代はないかもしれません。

彼らはもちろん正解を知っていたし、バカげた思い付きであることも知っていました。
しかし彼らには、それらの『知っている事を忘れる能力』が幸いにもあったのです。
この『忘れる能力』 がなければ、私達の頭の中は、与えられた既成の解答で一杯になってしまいます。
新しい方向への道を 開くための疑問さえ浮かばなくなり、アイデアは完全に道を失ってしまいます。

この10のメンタル・ロックは私達の日常における行動様式や思考パターンの中に完全に組み込まれているので、それらが私達を導いていることすら意識しないでいます。
では、どうすればこの意識さえされない〝見えない壁″を打ち壊すことが出来るのでしょうか?

自分に当てはめてみる

この10のメンタル・ロックを一つ一つ自分に当てはめてみましょう。
思い当たるフシはありませんか?
もし、少しでも思い当たるならば、どれだけ自分が先入観という思い込みに支配されていたかを確認してみるとよいかもしれません。
ひとつの解答を求める力を得たかわりに、どれだけ自分が想像力を失って来たかを考えてみましょう。
そして、いかに決まり切った方法でしか考えていなかったか、いかにミスを犯すことを恐れて来たかということを考えてみましょう。
知識がイコール知恵ではないことを自覚し、自分にショックを与えてみるのもひとつの方法です。
ここで、自分のプライドや周りの目を気にして、ごまかさないようにしましょう。

これが思考を転換するきっかけとなります。
ショックと言っても、苦痛だけではありません。
感動することもひとつのショックです。
驚くことも、予想外の出来事に出くわすこともショックです。
大切なのは、いつもの道筋からそれて違う事を考えさせる状況に身を置くことです。

ここで、この10のメンタルロックを逆さまにしてみましょう。

この続きは「アイデアってなんだろう?Chapter2」で。

 

※参考文献 「頭にガツンと一撃」 ロジャー・フォン・イーク

 

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